白いジャージ ~先生と私~
第7章

秘密の補習授業


見るもの全てがキラキラしてた。

学校の前の大きな木の深緑の葉っぱから覗く太陽の光。

すれ違う吹奏楽部の人のトランペットの眩しい金色。



私は、気をつけていないと、まだ片思いの気分だった。


昨日の記憶をよみがえらせては・・赤くなる。


寝起きや、ボーっとしてる時は、いつものまんまの片思いの心境になってた。



「はいはい・・準備体操!!」


いつも通りの先生だ。


私は、今朝のお姉ちゃんのことを早く話したくてうずうずしてたんだ。

落ち着かない様子で先生をチラチラと見る私。


「どした?トイレか・・?」

先生は、タオルで額の汗を拭きながら小声で言う。


「・・・違うの・・先生にどうしても早く話したいことがあるんだけど・・!でも、今は補習だし・・」


「ば~か!何急に、真面目ちゃんになってんの?お前いつも、授業中でも関係なしに俺に話し掛けてただろぉ?今までと同じでいいの!!」


先生の鍛えられた裸は、何度見てもドキドキする。

私は、真面目に体操しながら先生に今朝のこと・・報告したんだ。

興奮してまとまらない私の話を、先生も嬉しそうに聞いてくれた。


「お前、姉ちゃんのこと好きなんだな!!」

先生は、プールに飛び込んだ。


「おいで・・!!」


そう言って、手を広げる先生。

水面に反射する太陽と、先生の笑顔が眩しい。


プールの中で、先生が手をつないでくれた。


「この学校、プールが目立たない場所で良かった・・」


先生は肩まで水に浸かりながら、私を抱きしめて笑った。


ちょ・・ちょっとぉ・・・先生、大胆すぎだよ・・



< 61 / 480 >

この作品をシェア

pagetop