白いジャージ ~先生と私~
午後から、先生は陸上部の合同練習があると言って、隣の高校まで行った。
「夜、電話しろよ!」
さっきまでの甘えた先生は、どこへやら・・
いつもの偉そうな先生。
私・・・こんなに幸せでいいのかな・・?
こんなにドキドキしてキュンキュンして、どうなっちゃうんだろう。
ゆかりにだけ先生とのこと話そうと思って、晩御飯の約束をした。
「話って何よ~~~!!なおぉぉぉぉ~~~気になる!!」
午後6時、ゆかりとよく行くお手頃価格のイタリアンのお店へ。
夏休みに入り、バイト三昧なゆかりはまた少し痩せていた。
注文したカルボナーラが来る前に、ゆかりは私の言いたい事を察知した。
「もしかして、告られた!?」
ストローに口を付けようとした瞬間、私はドリンクバーで入れたアイスティーに息を吹き込んじゃった。
ブクブク・・・
「ゆかりには全部話すね。先生にも、ゆかりには話すって言ったから。」
ゆかりは、あっという間にアイスコーヒーを飲み干す。
私の目を見ながら、頷きながら真剣に話を聞いてくれるゆかり。
途中から半泣き状態。
「ほんとに、良かった。ほんとにほんとに良かったね。」
ゆかりは私の手を握り、自分のことのように喜んでくれた。
「直も頑張ってるんだから、私も頑張らなきゃね。龍に電話する勇気出たよ。」
ゆかりと龍は、中学時代みんなの憧れだった。
このまま本当に結婚できるって信じさせてくれるくらいの仲だったんだ。
その夜、ゆかりから泣きながら電話があった。
外では、聞き慣れない鳥の鳴き声がしていた。
「なお、龍とエッチしちゃった。どうしょ。」