白いジャージ ~先生と私~
車の中は、もうタバコの匂いはしない。
先生は、白いジャージを着てた。
1年の秋、遅刻しそうな私を追いかけてくれたあの日に着ていたジャージ。
私の一番好きなジャージ・・・
あの日から、始まったんだよね、私の恋。
あの日、見てるだけの恋から卒業したんだ。
まだ9月だと言うのに、夜は結構肌寒い。
「やっと会えた・・早く抱きしめたいなぁ・・」
先生はボソボソとそんなことを言いながら運転する。
信号で止まるたび、私に触れる。
頭に、ポンって手を置いたり。
ほっぺをツンってしたり。
耳に指を入れてきた時には、先生の太ももに思いっきりパンチした。
今日の先生・・・エッチだな。
私・・・期待してたんだ。
今日、先生とキスできるんじゃないかって。
今日・・先生に抱かれるんじゃないかって・・・