白いジャージ ~先生と私~

どうして・・・

山の上の方まで先生は車を走らせた。

FMのラジオが途切れ途切れで聞こえにくくなり、先生はラジオを消した。



ラジオを消すその指も、

運転してる横顔も、

ブレーキを踏むその足も・・


全部大好き。




「やっと、抱っこできるなぁ・・・」


車から降りて、先生は後ろから私を抱きしめた。

後ろから抱きしめられるって初体験・・



こんなにドキドキするんだ・・


顔が見えない分とてもドキドキする。

先生の息遣いや先生の呼吸の速度まで伝わる。


今、きっと先生は笑ってる。

ドキドキしてる私を見て、笑ってるんだ・・


「あ~・・幸せ。落ち着く~。ずっとこうしていたい・・」


先生の声が耳のすぐそばで聞こえる。

先生の息が、耳にかかり・・・私は心臓が激しく高鳴る。



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