ありがとう   ~秋の風~
『で、どうなのよ。実際のところ。』

「なにがぁ??」

『恭平のことに決まってるじゃん?』

「ん~。友達かなぁ?」

『ふ~ん。そういえばもうすぐ秋の肝試し大会じゃん?』

「うへぇ。あたし怖いの嫌いなのにぃ。我慢してるって気付かないのかな?実行委員は!」

『いいじゃん。告るチャンスじゃん。』

「誰に!」

『恭平。』

那美さん。ニヤニヤしてなんか企んでるね。

てか、当たり前の様に恭平って・・・

恭平にはなんの感情も無いって。


『ざ~す。あれ?那美と亜季じゃん。』

『おはよぉ。ダーリン。』

「おはよ。貴大。」

那美と貴大は付き合ってる。美男美女でお似合いだけど・・・バカップルすぎ(笑)

『そういえばさぁ。もうすぐ肝試しじゃん?』

「あ~さっき那美とも話してたよ。」

『ふ~ん。じゃ話は早いや。多分、恭平は亜季に告るゾ☆』

「は??ありえないって。もう冗談はやめてよ~。だってあの恭平だよ?ありないって・・・」

『ぶはっ。焦りすぎ。まぁ頑張んな。』


ごめん。みんな。あたし嘘ついた。ほんとはずっと恭平のことが好き。でも・・・
あたしは後半年しか生きれないから、気持ちを伝えられない。
恭平の人生をメチャクチャにしたくないから・・・
ずっと想ってるだけ。
それだけでもいいから・・・



< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop