教えて、春日井くん



「もしかして、まだなにもさせてない?」

おそらくはわかっていて聞かれている気がする。


「かまととぶってると、振られちゃうかもね〜」

か、かま、かまとと! 言葉は知っているけれど初めて聞いた。



「御上さんがヤらせてあげないなら、春日井としてもいい?」

「はい……?」

「私、春日井と一度してみたくてさー。相性いいかもしれないし」

相性……相性っ!? 

頭の中が宇宙になりそうだった。
ぐわんぐわんと惑星が飛び交って星がスパークしていく。男子についての知識が偏っていた私には、そちらはまだ未知の領域。


彼女に向かって言うなんて正直神経を疑ってしまう。奔放な人たちは彼氏彼女がいても関係ないのだろうか。

それにしても相性!?




「いいわけないでしょうが!」

救世主の如く現れた亜未ちゃんが鬼の形相をしている。




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