教えて、春日井くん
「舐めて」
「……っ、それ、言い方卑猥!」
「春日井くんってば、つれないなぁ。あ、溶けちゃう」
ぺろりとアイスを綺梨ちゃんが舐めあげる。それは視覚的に非常にまずいものだった。
ソーダアイスを綺梨ちゃんの赤い舌がゆっくりと舐めているのを、まじまじと見つめながら顔が熱くなってくる。
これ、見ちゃダメなやつ。でも見たい。やばいどうしよう。俺キモいって思われそう。
「春日井くんが食べないなら食べちゃうね?」
「……ぅ、うん。てかなんで俺に食べさせたかったの」
「アイス舐める姿ってえろいって聞いたから、見てみたいなって」
……それもう俺が見せてもらった。
「俺も食べる」
ちょっと悔しくて、綺梨ちゃんが食べているアイスを横から奪ってみる。
溶け始めていたそれは、ぽたりと落ちて咄嗟に手のひらでカバーする。あぶね、制服汚すところだった。