教えて、春日井くん
*
学校へ登校すると、今日は物凄く見られた。
ヒソヒソと何か言われていて、メイクが濃すぎたのかとヒヤリとしたけれど、亜未ちゃんとひーちゃんは似合っていると言ってくれたのでホッとした。
春日井くんにいよいよお披露目の放課後。ドキドキしながら廊下で待っていると、「ねえ」と声をかけられた。
そこにいたのは春日井くんではなく、初めて話す男子。
なんだろうと思って首を傾げると、上から下まで舐めるように見られてぞわりと粟立つ。
「御上さんってそういう雰囲気も似合うんだね」
「……どうも」
「連絡先、交換しようよ」
「彼氏がいるので、ごめんなさい」
たとえいなかったとしても、あまり教えたくないタイプだ。
明らかに私をそういう目で見ていて、私の好きな恥じらい男子ではない。ちなみに春日井くんは心にウブがいるので別格。
はっ……またそんなことを考えてしまった。禁句って兄に叱られたばかりなのに。
「彼氏って」
何がおかしいのか男子が薄く笑う。
学校へ登校すると、今日は物凄く見られた。
ヒソヒソと何か言われていて、メイクが濃すぎたのかとヒヤリとしたけれど、亜未ちゃんとひーちゃんは似合っていると言ってくれたのでホッとした。
春日井くんにいよいよお披露目の放課後。ドキドキしながら廊下で待っていると、「ねえ」と声をかけられた。
そこにいたのは春日井くんではなく、初めて話す男子。
なんだろうと思って首を傾げると、上から下まで舐めるように見られてぞわりと粟立つ。
「御上さんってそういう雰囲気も似合うんだね」
「……どうも」
「連絡先、交換しようよ」
「彼氏がいるので、ごめんなさい」
たとえいなかったとしても、あまり教えたくないタイプだ。
明らかに私をそういう目で見ていて、私の好きな恥じらい男子ではない。ちなみに春日井くんは心にウブがいるので別格。
はっ……またそんなことを考えてしまった。禁句って兄に叱られたばかりなのに。
「彼氏って」
何がおかしいのか男子が薄く笑う。