教えて、春日井くん
私たちって相当、アレなのかもしれない。
所謂バカップルなのかもしれない。でも春日井くんがどんどん可愛く思えて仕方がない。
私の顔を覗き込んでくる春日井くんが、熱っぽい眼差しを向けてくる。
「キスしていい?」
「したら、我慢できなくなっちゃう」
「……それ男のセリフだからね」
だって春日井くんの反応一つひとつが可愛くて襲いたくなってしまうのだ。相変わらずの自分の痴女さが恐ろしい。
「じゃあ、今日は私からしていい?」
「え、うん……って、え!?」
背伸びをして、春日井くんの首筋にキスをする。そして、かぷりと噛んでみた。
昨夜まほこちゃんから借りた吸血鬼小説を読んだところだったので、試してみたかったのだ。
「っ、な、え……噛んでるっ!?」
「ごめんね、痛かった?」
「ちょ、舐めないで……っ!」
「春日井くん、首も結構弱いね」
噛んだ箇所を舌で労るように舐めると、慌てて春日井くんが離れようとしてくるので首に腕を回す。
「だーめ、私まだ満足してない」
「待って待って待って俺本当……っ、ここ学校だから!」
「さっき自分がキスしたいって言ったのに」
「……お願いせめて家でして」
かわいいお願いをされて心臓を撃ち抜かれた私は、春日井くんの首筋をもう一度噛んだ。