教えて、春日井くん




昼休み、秋と一緒に裏庭のベンチで昼飯を食っていると、元気がないことを指摘された。


「なんかあった?」

「いや、別に……ただの妄想」

俺の言葉に秋の顔が引きつる。


「なんだよ、妄想ってコワッ」

「彼女に振られる夢見たんだよ……マジで堪える」

「いや、それただの夢じゃん。なんでそれで落ち込むんだよ。意味わかんねー」


そんなこと言って顔を歪ませている秋を見ながら目を細めた。

女子が苦手とずっと言ってたくせに、少し前から彼女ができた秋だってこんな夢見たら絶対堪えるだろ。


「秋だって、柊木さんに振られたら落ち込むくせに」

「それ所詮夢じゃん。……つーか、柊木夢にすら出てこねーし」

夢に出てこないことに落ち込み出した。秋は別の意味で面倒くさいな。

卵パンを頬張りながら、早く綺梨ちゃんに会いたいなーと考える。夢の話してそんなこと起こらないよって笑ってほしい。



話し声が聞こえてきて視線を向けると、かっちりと制服を着こなしている男子が誰かと一緒に歩いてくる。

なにやら緊張している面持ちで「お、告白か?」とちょっとだけ好奇心で隣にいる女子の姿を確認した。



「は?」


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