教えて、春日井くん
主にやりとりの内容は、今なにをしているかとか、朝食や昼食の話、そして休日の過ごし方などをお互いに話す。
春日井くんには妹がいて、昼に起きてくるためサンドウィッチを作ってあげたらしい。いいお兄ちゃんだ。
少しずつ彼のことを知っていけているような気がして、やりとりを続けるのは楽しかった。
夜になると、春日井くんから突然着信が来た。
「急にごめん」
「大丈夫だよ。どうかしたの?」
驚いたものの、別に電話はいつきても私は問題ない。
それに本棚に並んだ初々シリーズに埃がかぶらないようにと掃除をしていたけれど、ちょうど今終わったところだ。
「いや……声が聞きたくなったから」
スコーン!と音を立てて、スマホを落とし床に滑らせてしまった。