教えて、春日井くん
「くすぐったくて恥ずかしくても我慢するから……! だから……もっとして」
「ばかばかばかばか」
春日井くんが壊れた。ばかばか言うマシーンになっている。でも手はちゃっかり私のスカートの中にいた。
「俺もうやだ……」
「や、やだ!? どうして!?」
「付き合ってく自信ない」
それはつまり私が変態すぎて、恋心が冷めたということだろうか。
奥ゆかしくもっと恥じらいを持ちながら、触ってほしいと言うべきだった? 私はどこで間違えたの?
「春日井くん、ごめんなさい。悪いところあるなら直すから、教えて」
「……御上さん、俺の気持ちわかってない」
「ごめんね、もっと恥じらうね」
「違う。……こんなんじゃ耐えきれない」
そこまで思い詰めていたの!?
慌てて春日井くんの肩を掴んで引き離す。
そして頬に両手を当てて、ぐいっと上を向かせる。真剣に謝ってどうにかして許してもらわなくては。
「捨てないで、春日井くんっ!…………えっ?」
春日井くんの顔は真っ赤で、思わず『……かわいい』と声が漏れそうなくらい子犬のような……そう、それはウブ男子のような弱々しい表情をしていた。