出会いはアプリでした。
『あ、本当ですか。
良かった。』



ふぅと息を吐いて背もたれに体重を預けた。



「ちょっと休憩しようか。」



そんな私をみた奏太さんが立ち上がって部屋を出て行った。



久々にこんなにフル回転させたかも。とこめかみを押した。




「すごいな、短時間でこんなに文が出てくるなんて。」



『はは、そうですか?』



「うん、俺は無理。」



『作文とか読書感想文とか苦手なタイプでしょ?』



「あたり。」



『やっぱり。』



クスクスと笑うった拍子に耳にかけていた髪が落ちてきた。



「よかったらどうぞ。」



戻ってきた奏太さんの手にはお盆。
そしてそこに乗っている紙コップ3つと洋菓子。




『え、ありがとうございます!』



洋菓子は私が好きなお店のクッキーだった。
そして部屋の中はコーヒーの匂いが漂う。



窓を少し開けて喚起していても感じるコーヒーの匂い。
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