出会いはアプリでした。
「生徒にコーヒーって・・・しかもブラック。」



信じられないと顔をしながらコーヒーに口を付けた小林弟。



「いやいや。佐藤さんだからだよ?」



「は?」



さらに意味が分からんと眉間にしわを寄せた。
そんな小林弟をクスクスと笑うだけで話そうとしない奏太さん。



『私、コーヒーが好きなんですよ。』



まぁ紅茶も好きだけど。
オーキャンのバイトの時に奏太さんに話したんだ。



『覚えてたんですね。』



「もちろん。」



『いただきまーす』と言って私もコーヒーに口を付けた。



「今日来る前に寄ったのって・・・」



「そう。
今日長丁場になるのは分かってたし。
佐藤さんいつも協力してくれてるからお礼。」



『え?』



はっとした小林弟に説明を求めるように首をかしげる。



「今日出勤前にコーヒー豆とこのクッキー買いにお店に寄ったの。」



「おいしいって絶賛してたでしょ?
ここのお店のクッキー。
コーヒーは俺のおすすめ!」
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