出会いはアプリでした。
あぁダメだ。終わった。



告白した時よりもドキドキする。
私は誤魔化すようにチュウハイを飲んだ。



ミホ先輩は、ニコニコとスマホを見ている。



「…あぁ、ごめん。
これは見せられない。」



『え?』



急に困ったように眉を下げたミホ先輩は、スマホを机の上に置いた。



そこで何となく察しはついた。
けど聞きたい、ちゃんと聞きたい。



『私、大丈夫だから教えてください。
リョウ先輩、私の事なんて思ってますか?』



真っ直ぐ目を見て伝えた。
真剣さが伝わったのかミホ先輩は渋々スマホを私に差し出した。



『ありがとうございます。』



「今度一緒に飲みに行く約束してるんだけどそん時に、振ろうと思う。」



そう書かれていた。



『あぁ、なるほど。
なんか振ろうと思ってんならデート行くの断って欲しかったなぁ。』



悲しいとかそんな気持ちはあんまりなかった。
思った以上に冷静だった。



「LINEとかじゃなくてちゃんと直接言いたかったんじゃない?」
< 7 / 33 >

この作品をシェア

pagetop