心の友を超えたい
はっきり言えば

やめて欲しかった。

だって、ダサいし…

4×ンってネーミングセンスどこから来てるのか…

でも、当時の俺たちにとっては、4×ンという名前に

文句のつけ所がなかった。

「さて、理科は一旦これで終わり。次は、前から予告していた席替えと修学旅行の班決めすんぞー」

教師がそう言った瞬間、教室が色めきたち、クラスメイトの目がキラリと輝き出した。

もちろん、俺も例外では無い。

「おいおい、それぐらいのやる気で授業も取り組んでくれよなぁ」

と、苦笑いで教師が言う。

でも、しょうがない気がする。だって、昼休みが終わって体育があって、

理科。

これで、集中しろなんて拷問だろ?

「はーい、んじゃ同じ班の奴らに感謝を伝えろー」

「はーい!」

こういう時だけ、都合が良くなる俺たちに、教師は呆れたように肩を竦めた。

「遠夜君っ!ありがとう。楽しかったよ!」

そう言って、前の席の女子の猫宮 成美さん?が話しかけてきた。

俺、男子の名前はすぐ覚えるけど、女子は直ぐに覚えられない。

「うん!えっと、猫宮さんっ!今までありがとう。って、ただ、席が離れるだけなのになー」

そう言って、あははと笑った。
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