心の友を超えたい
すると、猫宮さんはほんのり頬をあからめた。

「どうしたの?猫宮さん」

「ううん、なんにもない」

そう言って、前を向いてしまった。

「遠夜!ありがとなっ」

そう言って、話しかけてくれたのは俺の斜め前の席の、山田優。

さっき、問題を教えてくれた奴

「あぁ!てか、俺もさっきありがとう!!ちょい、ボーとしてて」

えへへ、と笑うと優は

「あははは。ほんっと、遠夜って良い奴って言うか、面白いって言うか」

と、何故か笑われてしまった。

ふと、俺は誰も座っていない隣の席に目をやった。

俺の隣の席の人は、1度もあったことがない。

会えるといいな、と思いながら次の指示を待った。
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