会長サマと、夢と恋。
これだけわかりやすく好意を見せてるんだから、会長は長沢先輩の気持ちに気付かないのかな。
告白、しないんだろうか。
これだけきれいな人だもん、断られる理由はないはずだと思うけど……。
「補佐役なら、生徒会内で務まってる。岸くんも川西も、何考えてるんだか……」
(そんな文句、本人たちに言ってくれればいいのに!)
あいまいに笑って返すと、おもしろくなさそうに通り過ぎていく長沢先輩。
とりあえずは助かった、と息を吐いた。
美人な長沢先輩と、隠れイケメンの岸会長。
二人が恋人同士になったら、しっくりくる。
……でも、なんだか胸がチクッとして。
メッセージアプリで次の勉強会はいつですか? って聞こうとしたけれど、自分から勉強会の催促をするなんておかしい、と気付いて打ちかけた文字を消す。
すると、
〝ピコ ピコ〟
「わっ!」
丁度開いていた画面に、新しいメッセージ。