無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。

なんだその女には困ってません発言は。

それはそれは、さぞかしいろんな子と遊んでいるんでしょうね。



「私も刀夜一筋だから安心してください。とりあえず、なにかわからないことがあったら聞いてくださいね」



瑠月は聞きたいことを聞けて満足したのか、私を置いてそそくさと部屋を出て行ってしまった。

私も瑠月に続いて部屋を出て行こうとした、そのとき……。


後ろにいる柊木善に、突然手首をつかまれた。

なに……?

私は振り返る。



「会ったときから思ってたんだけどさ」



柊木善の顔がだんだんと私に近づいてくる。

……なに、なになに……っ⁉︎

なにをされるのかと頭の中は大パニックで、私は思わず目をつぶる。



「ブラのひも、見えてる」



しかし、彼の口から出た言葉は予想をはるかに超えているもので……。

< 11 / 390 >

この作品をシェア

pagetop