無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
[2]あざとい×真面目
救命措置なので
こうして、晴れて付き合うことになった私と善。
「え……っ⁉︎ 今日から付き合うことになったの……⁉︎」
打ち上げから帰ってきた瑠月を捕まえ、私の部屋に無理やり連れてきて報告をすると……瑠月は目を丸くして私のことを凝視してきた。
教室であったことを話すと、瑠月は大きな目をさらに大きくさせた。
「柊木くんってもしかして……見かけによらずかなり溺愛するタイプ?」
瑠月は"信じられないんだけど "と言わんばかりのおどろいた顔をする。
「溺愛、ってなに?」
「あぁー……そうだった。凛李は勉強はできても恋愛はまったくわからないんだよね」
「今さらなこと言わないで早く教えてよ」
「つーまーり、好きな人のことをとことん甘やかして愛する人ってこと」
「……善が……?」
「たしかに柊木くんって興味のない人にはとことん無って感じだけど、凛李には懐いてる感じがあるもんね」
懐いてるって……善はペットか。
でも、そう言われると、私と話すときはすごく距離が近いしニコニコしてるような気もしてきた。