無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
話を無理やり変えることに成功。
口止めもできたので、ここはひとまず落ちつきを取り戻そう。
「先にお風呂入っていい?」
「どうぞどうぞー」
瑠月の許可をもらい、私はお風呂へ入ることに。
パジャマと下着を持ってお風呂場へ向かおうと部屋を出ると……同じタイミングで善が部屋から出てきた。
……まさかの、ここで出くわすとは。
そりゃあ、ひとつ屋根の下で暮らしてるんだからしょうがないか。
だとしても、告白された教室からあまりしゃべらずに帰ってきたからすごく気まずい。
「もしかして、風呂入ろうとしてた?」
「……うん」
善の顔を見れずうつむく私に、善は普段と変わらないトーンで話しかけてくる。
「俺もなんだよね」