無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
どうしたらやる気になってくれるんだろうーーと真剣に考えてみるけど、こういうアイデアとかはまったくもって思い浮かばない勉強脳。
……すると、善がいきなり顔だけこっちを向いた。
「交換条件あるなら考える」
「交換条件?」
「俺は勉強頑張るから、凛李はキスして」
「……キス?」
「俺が問題をちゃんと解けたら、凛李から俺にキスして」
今度はなにを言い出すの……っ⁉︎
私からキスだって⁉︎
善からのキスでもまだど緊張するっていうのに無理に決まってる……。
「私からキスなんてできません」
「そんなことない」
「できないものはできない」
そんな感じでかたくなに断ってはみたけど……。
「俺は苦手な勉強をこんなに頑張ってるのに、凛李は挑戦もしてくれないの?」