無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
別に善に触りたいから好きになったわけじゃない。
こうして善と気持ちが通じ合って付き合えたことが、泣きたいほどうれしい。
「じゃ、最後に」
善はそう言って顔を近づけてきてーー私の唇を簡単に奪った。
最初は軽く触れるだけのキスかと思った。
しかし、すぐに伸びてきた左手が私の頬をしっかりとホールドし、私の唇を挟むようにキスをしてきた。
噛みつくような激しいキスに、生まれて初めて呼吸の仕方を忘れてしまった。
途中目を開けて苦しいことを訴えるも、善はうっすら目を開けて気づいてるはずなのに、一瞬唇を離しただけでまたすぐ唇を重ねてきた。
それでも、必死に呼吸をして善のキスについていった……。
結局、善は数分間離してくれず……呼吸が乱れた状態で私は善の胸に倒れ込んだ。