無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
ごめん、ヤキモチ妬いた
ーー夢を見た。
小学生の私は、下駄箱で靴を履いているときに忘れ物をしたことに気がついた。
急いで教室に戻ると……男子たちの話し声が聞こえたため、私の足は自然と動かなくなっていた。
いつもいっしょにいる男子3人が教室の真ん中で話している。
その中には……私が想いを寄せる人もいた。
「若菜凛々って、絶対おまえのことすきだよな」
「わかる。正直どう思ってるの?」
私の話……しかも、好きなこともバレている。
聞きたくない……けど、私はその場から動けなかった。
「どうって、普通にないだろ。しかも、若菜凛々って目つき悪いし、妹とは全然似てないじゃん。せめて顔がよければなぁ」
そう言いながら、彼は笑っていた。
私は告白をすることもなく、こうして初めての恋が終わりを告げた。
ーーこれは、私が小学6年生のときに本当にあったこと。
今でも鮮明に覚えているほど、いやな記憶。