無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
久しぶりにこの夢を見たな……。
その人とはクラスで学級委員をいっしょにしたことがきっかけで、たまに話すようになった。
唯一話せる男子だった。
テストの点数もいつもその人か私が1位をとっていたので、自然と意識するようになっていたんだと思う……。
付き合えるとか、両思いだとか、そんなおこがましいことは思っていない。
……それでも、見た目をそんな風に思われていたことはショックだった。
その人は中学に上がるときに引っ越してしまい、それからどこに住んでいるのかまったく知らない。
知りたいとも思わないし、その夢を見なければ思い出すこともない。
それなのに、しつこく私の中にとどまっている。
どうして時が過ぎた今でも苦しめられなければならないんだろう。
私は前を向いて歩いているつもりなのに……。
吐く息が白くなり手がかじかむーー。
季節はすっかり冬真っ只中。
私たちはあっという間に冬休みを迎えた。
2年生になったあたりから考えていたことを今回実行することにした。
試しに……冬休みの間だけ冬期講習に通うことに。