無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
善は突然私のことを軽々と持ち上げ、お姫様抱っこをしたままベッドへと向かった。
優しくベッドに座らされた私は、なにがなんだかわからずパニックになっていた。
は、はじめてをもう1つもらうってどういうこと……⁉
そして、私はベッドにいる。
善もとなりに座り、ゆっくりと私に近づいてくる。
ま、まさか……もう1つもらうってそのまさか……⁉
「凛李、苦しかったら言ってね」
「えっ……ちょ、ん……っ」
善は私の後頭部を優しく抑え、私の唇を塞いだ。
触れては離れるキスを何度も繰り返す。
善の唇の柔らかい感触が伝わってきて、ほかにはなにも考えられない。
善についていくだけでやっと。
「口、開けれる?」
頭がボーッとする中そんなことを言われ、私は言われたとおりにした。
この危険で甘すぎる雰囲気に身を任せてしまおうーー。
すると、あっという間に善の舌が私の口の中へと入ってきた。
はじめての柔らかい感触にどうすればいいのかわからない。
善の舌はゆっくりと動きまわり、私は固まるだけ。
どこで息をすればいいの?
どうするのが正解……?
いったいなにに集中すれば……。