無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
あからさまにテンションが下がる善。
善に子犬の耳がついていて、その耳が下がっているように見える。
確実に、おやつをもらえなかった子犬といっしょだ。
落ち込んでいる姿は見たくない……。
これだって策略なんだろう。
そうだとわかっていても……結局、可哀想になってしまう。
「凛李をもっと知りたくて……言葉だけじゃわからないこともあるし……」
「……」
「これでも、凛李にあわせて少しずつレベルアップしてるつもりなんだけど」
「……」
「凛李は、俺のこともっと知りたいって思わないってことか……」
"残念がる演技して!"と監督に言われた新人俳優ばりに見てと言わんばかりに肩を落として、ショックを受けたアピールをする善。
どこまでもずるくて……かわいい。
「私だって、善のことをもっと知りたいって思うよ」