無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。

善の言ってる意味をちゃんと理解した上で、私は大きくうなずく。
ゆっくりと視線を上げた先には……私のことをまっすぐと見つめる善がいた。



「もう途中で止めないよ」



善はそう言ったあとすぐに私の唇をふさぎ……私のことを押し倒した。
いつもとちがって、唇が離れるたびに音が鳴るのでキスをされるたびにお腹のあたりがゾワゾワした。

回数を重ねるごとに私も呼吸をするタイミングがわかってきたようで、前のようにすぐに苦しくなることはなかった。

だけど、善がキスをしながら私の全身を撫でるように触ってくるので、そのせいで自然と息が荒くなっていくのがわかった。


髪の毛、耳、首筋、腕、お腹、太もも、足……それらすべて触られるたびに体が反応してしまう。



「かわいい」



ときより耳元でそうささやいてきて、私はもう善のことしか考えられなくなっていた。



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