無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。

……私が善のことを好き……?

最近感じていた違和感は、恋をしていたから……?



「柊木くんも、凛李にやたらと絡むもんね」

「私に……?」

「柊木くんって基本自分以外の人間に興味がない人なのに、凛李にはよく話しかけるじゃん。それに、凛李といるときの柊木くんって顔が穏やかになるよね〜……」



瑠月の分析が当たっているのかはわからないけど、もしそうなら……うれしい。

自分の気持ちを整理できないまま時間は刻々と過ぎていき……ついに善が帰ってきた。

ダイニングテーブルで夜ご飯を食べているため、峰本さんがあのバイトの女の子なのか今すぐに聞きたいけど聞き出せない。

瑠月はお風呂へ、お母さんは自分の部屋へ行ってしまったため、リビングには私も善の2人だけになった。


ソファに座る私たちの隣に善がきた。

ーー聞くなら、今だ。

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