無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
ーーそんなとき、同じ年くらいの男の子2人組が声をかけてきた。
「さっきの写真の子じゃね?」
「うっわ、実物のがいいね〜」
そう言ってスマホのカメラを私に向けて無理やり写真を撮ろうとしてきた。
「あの、写真はやめてもらえますか……」
「あ?別に写真くらいよくない?」
「つーか、そんな格好してるほうがいけないんだろ」
そう言って1人が私に近づき、腕を触ってきた。
あまりに気持ち悪くて「離して……っ」と、とっさに振りほどこうとすると……カシャッと音がした。
「この写真ばらまかれたくなかったら、さっさと消えろ」
気がつくと、目の前には善がいた。
どうやらその音は善が写真を撮ったからで……善がその写真を男の子たちに見せつけた。
男の子が私の腕を無理やりつかむ姿がそこにはあって、男の子たちはさすがにばらまかれたらまずいと思ったのか、すぐに走っていなくなった。