無気力なあざといくんは真面目ちゃんを離してくれない。
私は紀衣ちゃんに善とのことすべてを話すために、近くの空き教室へと向かった。
同居のこと、私が善を好きなこと、善が女の子に告白されててどうなったのかを見れなかったことなど……とにかく包み隠さず話した。
おどろきながらも、途中からは真剣に私の話を聞いてくれた紀衣ちゃん。
モヤモヤしていた気持ちが、紀衣ちゃんに話したことによって少し落ちついた気がした。
峰本さんと善はどうなったんだろう……。
たとえ2人が付き合うことになったとしても、逃げてきた私が後悔する権利なんてないよね……。
あっという間に文化祭2日目も終わりを迎えた。
明日片付け作業があるんだけど、少しでも楽になるようにと私は文化祭が終わってから簡単に片付けていた。
用事があるという紀衣ちゃんは先に帰ってしまったので、教室には私1人だけ。
このまま家に帰って善と会ってしまっても気まずいだけだから、せめて時間稼ぎをしたい。