バースデーカード
『そうだよ。今度は君が明るい未来を歩く番だ。双子なんだから、半分づつ分け合って当然だろ?』
双子だから、分け合って当然……。
グラリと視界が揺れた気がした。
男の言葉が呪いのように頭の中にこだまする。
聞いちゃいけないと思うのに、男は話かけてくる。
『俺がどうにかしてやる。弟の臓器が君に移植されるように、手伝ってやる』
やめろ。
なにを考えてるんだ。
そう言いたいのに、声がでない。
男の誘惑に頭の中が汚染されていくのを感じる。
『君は金だけ用意すればいい』
男の声に、気がつけば頷いていた。
俺は金だけ用意すればいい。
皮肉なことに、金なら掃いて捨てるほどあった。
『待っていろ。約束は果たすから』
男の声が遠くに聞こえて、俺は意識を手放した。
双子だから、分け合って当然……。
グラリと視界が揺れた気がした。
男の言葉が呪いのように頭の中にこだまする。
聞いちゃいけないと思うのに、男は話かけてくる。
『俺がどうにかしてやる。弟の臓器が君に移植されるように、手伝ってやる』
やめろ。
なにを考えてるんだ。
そう言いたいのに、声がでない。
男の誘惑に頭の中が汚染されていくのを感じる。
『君は金だけ用意すればいい』
男の声に、気がつけば頷いていた。
俺は金だけ用意すればいい。
皮肉なことに、金なら掃いて捨てるほどあった。
『待っていろ。約束は果たすから』
男の声が遠くに聞こえて、俺は意識を手放した。