バースデーカード
「あれって、本当に新だったのかな?」
不意にそう言ったのは若菜だった。
若菜は真剣な表情であたしを見ている。
「新に見えたけど……」
どう返事をすればいいかわからなくて、あたしはもごもごと口の中で返事をする。
「新があんなことすると思う?」
そう聞かれて、返事ができなくなった。
あんなこととは、刃物で千秋を刺したことを言っているのだとすぐにわかったからだ。
新が千秋を殺した。
それはこの目で見た現実だ。
でも、あたしたちと一緒に過ごした新がそんなことをする人じゃないということは、もちろんよく理解していた。
新はゲームが好きな、ごく普通の高校生だった。
かわったところも特になかった。
「悪霊になったのかもしれない」
そう言ったのは紀一だった。
「悪霊?」
あたしはすぐに聞き返した。
紀一は頷く。
不意にそう言ったのは若菜だった。
若菜は真剣な表情であたしを見ている。
「新に見えたけど……」
どう返事をすればいいかわからなくて、あたしはもごもごと口の中で返事をする。
「新があんなことすると思う?」
そう聞かれて、返事ができなくなった。
あんなこととは、刃物で千秋を刺したことを言っているのだとすぐにわかったからだ。
新が千秋を殺した。
それはこの目で見た現実だ。
でも、あたしたちと一緒に過ごした新がそんなことをする人じゃないということは、もちろんよく理解していた。
新はゲームが好きな、ごく普通の高校生だった。
かわったところも特になかった。
「悪霊になったのかもしれない」
そう言ったのは紀一だった。
「悪霊?」
あたしはすぐに聞き返した。
紀一は頷く。