バースデーカード
切れ長の長いまつ毛が揺れる新の目。
それは何度も一緒にゲームをした新で間違いがなかった。
俺たちはグループの中でも一番仲が良かったんだ。
一番通じ合っていたんだ。
今だって、きっと……。
「あ、新。俺だよ……幹生。わかるだろ?」
情けないほどに声が震えるのは、新の左手に血でぬれた包丁が握りしめられているからだ。
新はあれで千秋を刺した。
その事実を突きつけられている気分だった。
そして今、自分も同じように殺されるかもしれない。
「一緒にゲームしたじゃないか。あれだけ、仲が良かっただろ?」
どれだけ言葉を重ねても、新は表情を変えない。
口元にかすかな笑みを浮かべて、でも目はちっとも笑わずに俺を見ている。
そんな新を見ていると、あぁ、こいつはもう昔の新じゃないんだなと感じてしまった。
目の前にいる新に何を言っても、きっと言葉は通じない。
それでも微かな望みを込めて俺は言葉を紡ぐ。
「ほら、モンスターをゲットするゲーム、一緒にやったよな。毎日放課後になると俺の家に来てさ、アイテムの交換とかして、楽しかっただろ? 忘れてないよな?」
あはは。
はは。
自分の笑い声が虚しく響く。
それは何度も一緒にゲームをした新で間違いがなかった。
俺たちはグループの中でも一番仲が良かったんだ。
一番通じ合っていたんだ。
今だって、きっと……。
「あ、新。俺だよ……幹生。わかるだろ?」
情けないほどに声が震えるのは、新の左手に血でぬれた包丁が握りしめられているからだ。
新はあれで千秋を刺した。
その事実を突きつけられている気分だった。
そして今、自分も同じように殺されるかもしれない。
「一緒にゲームしたじゃないか。あれだけ、仲が良かっただろ?」
どれだけ言葉を重ねても、新は表情を変えない。
口元にかすかな笑みを浮かべて、でも目はちっとも笑わずに俺を見ている。
そんな新を見ていると、あぁ、こいつはもう昔の新じゃないんだなと感じてしまった。
目の前にいる新に何を言っても、きっと言葉は通じない。
それでも微かな望みを込めて俺は言葉を紡ぐ。
「ほら、モンスターをゲットするゲーム、一緒にやったよな。毎日放課後になると俺の家に来てさ、アイテムの交換とかして、楽しかっただろ? 忘れてないよな?」
あはは。
はは。
自分の笑い声が虚しく響く。