バースデーカード
和樹は紀一と幹生の2人と夏休みの計画について話をしている最中だ。


「ね、ねぇ和樹」


ドキドキする心臓に胸を押さえつつ、声をかける。


「なに?」


和樹が振り向いて視線がぶつかった瞬間、あたしの心臓は大きく跳ねる。


全身が熱を帯びたようにカッと熱くなるのがわかって、咄嗟に下を向いてしまった。


「な、夏休みって……どうするの?」


必死に緊張を押さえて質問する。


上目使いに和樹の答えを待っていると「今なにするか話してたところなんだけど、

海にでも行かないかって」と、にこやかな返事があった。


あたしはパッと笑顔になって顔を上げる。
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