バースデーカード
ドクドクとあふれ出す血液が、あっという間に周囲を染めていく。
「逃げるぞ!」
和樹に手を握られて、引きずられるようにして職員室の後方まで逃げた。
しかし、そこで躓いてこけてしまった。
「結子!」
和樹の焦った声がどこか遠くから聞こえてくるようだった。
死んだ……。
笑も死んだ。
どうして?
2人は幼馴染で、とても仲がよかったじゃない。
あたしたちにはできなかった恋愛相談もしていたみただし。
それなのに、どうして……!?
走りながら思い出していた。
教室内で新は笑のことを『お前』。
笑は新のことを『あんた』と呼んでいたこと。
まるで兄妹みたいに仲がよくて、しょっちゅう喧嘩もしていたこと。
そんな2人を見て若菜が嫉妬していたことも思い出した。
それなのに……新はそんな笑を簡単に殺してしまった。
「逃げるぞ!」
和樹に手を握られて、引きずられるようにして職員室の後方まで逃げた。
しかし、そこで躓いてこけてしまった。
「結子!」
和樹の焦った声がどこか遠くから聞こえてくるようだった。
死んだ……。
笑も死んだ。
どうして?
2人は幼馴染で、とても仲がよかったじゃない。
あたしたちにはできなかった恋愛相談もしていたみただし。
それなのに、どうして……!?
走りながら思い出していた。
教室内で新は笑のことを『お前』。
笑は新のことを『あんた』と呼んでいたこと。
まるで兄妹みたいに仲がよくて、しょっちゅう喧嘩もしていたこと。
そんな2人を見て若菜が嫉妬していたことも思い出した。
それなのに……新はそんな笑を簡単に殺してしまった。