バースデーカード
和樹が言っていたように、また1階へ戻って調理室や木工教室の窓を破って武器を調達するのが正解かもしれない。
そのためにはこの教室を出て、1階まで移動する必要がある。
窓を割ることで新がやってくるかもしれないという懸念もあった。
思考回路をめぐらせていたとき、不意に和樹が顔をあげて廊下へと視線を向けた。
「今の声、聞こえたか?」
「え?」
あたしは首をかしげる。
これからどうすればいいのか考えていたから、何も聞こえなかった。
「女子の泣き声が聞こえてきた」
和樹は早口で言った。
あたしは廊下側の壁に耳を当てて確認した。
確かに、泣き声のようなものが聞こえてくる。
「若菜かもしれない」
和樹の声にあたしは頷く。
泣き声が聞こえてくるのは隣の女子トイレからだ。
個室にでも逃げ込んでいるのかもしれない。
そのためにはこの教室を出て、1階まで移動する必要がある。
窓を割ることで新がやってくるかもしれないという懸念もあった。
思考回路をめぐらせていたとき、不意に和樹が顔をあげて廊下へと視線を向けた。
「今の声、聞こえたか?」
「え?」
あたしは首をかしげる。
これからどうすればいいのか考えていたから、何も聞こえなかった。
「女子の泣き声が聞こえてきた」
和樹は早口で言った。
あたしは廊下側の壁に耳を当てて確認した。
確かに、泣き声のようなものが聞こえてくる。
「若菜かもしれない」
和樹の声にあたしは頷く。
泣き声が聞こえてくるのは隣の女子トイレからだ。
個室にでも逃げ込んでいるのかもしれない。