バースデーカード
『あたし、新に告白しようと思うの』


新との距離を縮めて3週間ほどたった日の放課後。


あたしたちはまた2人で帰宅していた。


『本当に!?』


『うん……。緊張するけど、頑張る』


若菜は頬を紅潮させて言った。


ついに覚悟を決めたみたいで、あたしもとても嬉しくなった。


2人ならきっとうまくいく。


あたしたちのグループは誰もがそう思っていたから。


『いつ告白するの?』


『明日の放課後にしようと思ってる』


『そっか』


それ以上は言うことがなかった。


後は若菜本人が頑張るだけだ。


頑張れ!


あたしは心の中で若菜を応援したのだった。


それが、あんなことになるなんて。
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