バースデーカード
「聞くけど、若菜は新の味方じゃないよな?」


和樹からの質問に若菜はハッとしたように顔をあげた。


その目が揺れている。


「今学校にいる新の味方かどうかってこと?」


「あぁ」


「味方のわけないでしょ!」


若菜が声を荒げた。


和樹を睨みつけている。


「あんたの新じゃない! 友達を、あんな風に殺すなんて……」


若菜の目にまた涙が滲んだ。


「やっぱり、あれは新じゃないのかもしれないな」


和樹が呟くように言った。


「それ、どういう意味?」


あたしは和樹に聞き返す。


「本当に生きた人間なのかも知れない」


和樹はいたって真剣な表情で言った。


そんなワケないじゃんと否定したいけれど、あまりにも真剣なまなざしを向けられて黙り込んでしまった。
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