恐怖ダウンロード
あたしはジッと水の入ったグラスを見つめた。


一番気になっているのは4人のことじゃない。


それは夢だってわかっているはずだ。


「損失のこと?」


聞かれてビクリと体をはねさせた。


今日の出来事を思い出すと、簡単な損失で終わるはずがないと思えてしまうのだ。


いくら夢がいてくれても、実際に助けてもらえるかどうかもわからないし。


「ごめん、ちょっとトイレ」


なんだか居心地が悪くて、あたしはそそくさと席を立ったのだった。
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