恐怖ダウンロード
「なによ急に……」


眉間にシワを寄せて聞くと「だ、だって、最近あたしたちに変なことばかり起きてるし」と、口ごもりながら言った。


愛子はなにか感づきはじめているのかもしれない。


何かに気がついたところで、なにもできはしないけれど。


「靖、ついさっき死んだんだってさ」


夢が冷たい声色で言った。


「え?」


愛子が目を見開く。


「今日、教室の窓から飛び降りたんだよ」


夢が言うと、愛子はポカンと口を開けた状態で絶句してしまった。


「なんでか知りたい?」


あたしの質問に愛子は左右に首を振った。


今にも泣き出してしまいそうな顔だ。


「し、知りたくない!」


「それでも教えてあげようか」


意地悪く言うと、愛子は両耳をふさごうとした。


しかし、骨折しているからうまくいかない。
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