恐怖ダウンロード
友達じゃない。


大嫌い。


顔もみたくない。


それらは確かに美紀に言わされた言葉だった。


でも、次第に愛子の顔に赤みがさして行ったのだ。


本当に憎い相手へ向けて言うように、唾を飛ばしてののしる。


クラスメートたちはエスカレートしていく愛子を見て声を上げて笑う。


あたしにはそのすべてが歪んで見えていた。


なんなのこの世界は。


あたしはただ、愛子を助けたかっただけなのに。


本当にただそれだけだった。


なのに、どうしてこんなにゆがんだ結果になってしまったのか……。


『死ね』


最後に愛子はそう言うと笑った。


確かに、笑ったのだった。
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