恐怖ダウンロード
☆☆☆

翌日目を覚ますと憂鬱な気分だった。


また1日が始まってしまった。


「学校行きたくないなぁ」


思わず呟く。


今日仮病を使って休むことはできるけれど、そうなると夢が学校で1人になってしまう。


それに、昨日の今日で休むなど言ったらお母さんになんと言われるかわからない。


休めば楽になるというのはただの妄想だと感じていて。


仕方なくベッドから起き出してリビングへ向かった。


キッチンからはすでに朝ごはんのいい匂いがしている。


食欲はなかったけれど、用意されている卵焼きをどうにか食べて家を出た。


今日はとてもいい天気で温かい。


できればこのままどこか遠くへ行ってしまいたかった。


しかし、足は学校までの慣れた道のりを歩き始める。


嫌だと思いながらも別の道を歩いていくことができない。


そんな自分に嫌気がさしてくる。
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