恐怖ダウンロード
☆☆☆

そして、現在。


ベッドの上で苦しんでいる愛子がいる。


あたしと夢はそれを見下ろしていた。


愛子は苦しそうに胸を掴んであえいでいる。


「イジメに参加しないと……靖子と夢をもっとひどくイジメるって言われて……」


愛子は喘ぎながら言う。


その目にはあの時と同じように涙が浮かんでいた。


涙の意味が本当なのかどうか、もうあたしたちにはわからない。


何も言えずに愛子を見つめていると、突然愛子は目を向いた。


口を大きく開けて弱い息を何度も吐き出す。


助けを求めるように両手が伸びてきたけれど、あたしは後ずさりをしてその手から逃れた。


ボロボロとあふれ出す涙。


本当に苦しいのだろう、口の端からは唾液が流れ出していた。


目は真っ赤に充血し、眉間にはシワがよっている。


あたしたちは苦しむ愛子を黙って見ていた。


愛子が、イジメられるあたしたちを黙って見ていたのと、同じように。


「助け……て……」


愛子は最後に精一杯の声を振り絞り、そして二度と、動かなくなったのだった。
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