恐怖ダウンロード
食堂に到着するとようやく一息つけた気がした。


夢はおにぎり2つとお茶を買って、あたしの隣に座った。


「ここにいたらあいつらいないし、毎日食堂で食べてもいいくらいだよね」


あたしはお弁当のウインナーを口に運んで言った。


教室でいつなにをされるかわからずドキドキしているよりも、ずっとマシだ。


「そうだよね。今度からそうしようか」


夢も笑っている。


でも、そんなちょっとした会話もすぐに打ち消されることになった。


入口から靖が入ってきたのだ。


まさか追いかけてきたのだろうか。


そう思って警戒する。


しかし、入ってきたのは靖1人で、美紀たちの姿はなかった。


「お、なんだよお前らこんなところで食ってんのか」


小銭を握り締めた靖はあたしたちに気がついて声をかけてきた。


自然と表情が険しくなるのを感じる。


「あ、そっかー。弁当ひっくり返されたんだっけ? ひっでーことするやつがいるよなぁ」


靖は大声でそう言い、下品な笑い声を上げる。
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