恐怖ダウンロード
頭の中で考えることはできても、それが失敗したら?


と、マイナスな方へ思考回路は流れていく。


もし失敗すれば、きっと今よりもっとひどくイジメられるだろう。


だけど今なら土下座で終わるのだ。


悔しくて悲しいけれど、痛い思いをすることはない。


あたしは横目で夢を見た。


夢はうつむき、かすかに震えている。


目の端に涙が浮かんでいるのだ見えた。


あたしは夢の手をきつく握り締めた。


これ以上夢に迷惑をかけるわけにはいかない。


そう思い、あたしは美紀を見上げた。


美紀は無表情であたしを見下ろしている。


「すみませんでした」


あたしは震える声で言い、頭を下げた。


その瞬間頭部に衝撃を覚えてうめき声を上げる。


あたしの頭部は美紀の足が乗せられ、踏みつけにされていたのだ。
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