恐怖ダウンロード
「謝るなら最初から笑ってんじゃねぇよ!」


美紀は怒鳴ると同時にあたしの文房具を蹴りあげた。


それらは空中を舞い、花壇へ落ちて土まみれになってしまった。


最後には文房具に唾を吐きかけられて、3人は帰って行った。


「あ~あ、ボロボロになっちゃったね」


あたしは夢の教科書を拾いながら言う。


夢はどうにか体を起こしてあたしの教科書を拾い集めてくれた。


「次は美紀だね」


あたしは片付けをしながら短く言った。


なんの感情もこもっていないような声色になったけれど、本当は怒りの炎で燃えている。


夢は一瞬片付ける手を止めてあたしを見た。


そして笑う。


「それ、いいね」


「詳細はあたしが決める」


あたしの言葉に夢は頷いた。


「わかった。明日、また楽しみにしてるから」


夢の言葉にあたしは大きく頷いたのだった。
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