恐怖ダウンロード
☆☆☆

家に戻るとリビングから「おかえり」と、お母さんの声が聞こえてきた。


あたしはそれに返事をせず、リビングに顔を出すこともなく自室へと向かった。


花壇でこけてしまったから、制服が汚れている。


こんな姿を見せるとまたなにを言われるかわからないからだった。


しかしあたしは自室へ戻ると着替える前にスマホを取り出していた。


「次は美紀の番だ」


小さく呟き、D組の集合写真から美紀の写真をアプリにUPする。


『UP完了しました』


その赤文字を見て、あたしはゆっくりと口角をあげたのだった。
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