恐怖ダウンロード
☆☆☆

イジメの主犯格は美紀だ。


美紀には他の3人よりもずっと苦しんでほしいと願っている。


そのためにはどうするべきか……。


「靖子!」


翌日、D組に入ると同時に夢が駆け寄ってきた。


目が期待に満ちて輝いている。


「おはよう夢」


「昨日アプリを使ったんでしょう?」


夢の言葉にあたしは周囲を確認してから頷いた。


「なんて記入したの?」


「それは秘密」


口に指を当てて言うと夢は唇を尖らせた。


「どうして? 教えてくれたっていいじゃん」


「夢にはびっくりしてほしいからダメ」


「そんなこと言って、アプリが関係しているかどうかわからなかったらどうするの?」


夢は不服そうだ。


でもあたしは終始笑顔だった。


昨日記入した内容なら、きっとアプリが関係しているとすぐにわかるはずだから。


「まぁ、その時になったらわかるから待ってなよ」


あたしは自信満々にそう言ったのだった。
< 71 / 230 >

この作品をシェア

pagetop