恐怖ダウンロード
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その後も、夢の机に落書きをされたりとか、教室の通路でこかされたりとか、地味なイジメが続いていた。


それでも、夢はなんでもないことのように素知らぬ顔をしているから、美紀たちが気味悪がりはじめていた。


「お前さ、感情どっか置いてきたのか?」


夢に近づいて行ったのは陸だった。


昨日の放課後病院へ行ったはずで、ドアで挟んだ指は奇麗な包帯が巻かれていた。


「なんのこと?」


夢は陸が近付いて行っても余裕の表情で会話をしている。


その様子にはクラスメートたちも気味悪がっていた。


「いつもならすぐ泣くくせによ」


「あたしが泣くのはあんたたちのせいでしょ」


その言葉に美紀が反応したのがわかった。


立ちあがり、夢に近づいてくる。


あたしは咄嗟に椅子から腰を浮かした。


夢はアプリがあるから自信がでているのだろうけれど、自ら火に飛び込むようなことしちゃいけない。


下手をすればイジメは更にエスカレートして、とどまることを知らなくなってしまうから。


夢を助けようとした時、ドアが開いて先生が入ってきた。


美紀がチッと舌打ちする音が聞こえてくる。


あたしはホッと胸をなでおろして、椅子に戻ったのだった。
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